今年も残すところ10日あまりになりました。テレビや新聞では今年の重大ニュースをやる時期になってきました。今年の茶業界で一番の大きな出来事は、春先の遅霜です。この遅霜によって、お茶の生育が約10日遅くなりました。平年なら5月10日頃には終わる新茶の摘み取りが、今年は5月20日頃まで行われました。また、夏の猛暑と、9月に入ってからの残暑の厳しさも今年の大きな出来事でした0。夏の猛暑と残暑の影響で、夏場のリーフ茶の売れ行きが落ちてしまいました。水出し煎茶の売り上げは伸びましたが、リーフ茶の落ち込みをカバーするだけにはなりませんでした。
夏の猛暑は、お茶だけには収まらず、野菜やお米の生育にも影響しました。地球温暖化の影響だといわれていますが、自然を相手にしているお茶や野菜の農家にとっては本当に苦労ばかり多い一年だったと思います。また、夏の猛暑の影響で、杉の花粉が大量に飛散するという予報が出ています。そのため、花粉症に効果があるといわれているべにふうきの問い合わせが多くなっています。気候の変化によって生産環境が変化するのは、お茶農家にとっては大変な事です。来年は、穏やかな一年であることを願っています。さらに、景気が上向いて、お茶を飲める余裕がもっとうまれてくれたら本当にうれしいです。
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