2月も後半に入りますと、今年の新茶の話が業界内でも出て来ます。ここ数年の、お茶単価の低下と、売れ行きの不振と、良い話はまったくありません。景気が悪いので仕方がないという諦めムードが茶業界の中にあります。でも、この不景気で外食を控え、家庭で食事をする人が増えてきています。家庭内で食事をすれば、お茶の消費も増えて良さそうなものですが、統計では毎月の緑茶の消費量は徐々に減りつつあります。消費量が減っている原因はいろいろ考えられると思いますが、安くておいしいお茶がない事が原因ではないかと思っています。
お米やお茶、味噌汁は、ほぼ毎日食べる食材です。毎日食べる食材ですから、少しでもおいしく食べたいという欲求が出てくるのではないでしょうか。実際、お米を炊く炊飯器は、高性能の製品の方が売れているということです。お茶も、おいしいお茶を日頃から飲んでいればずっと飲み続けてくれると思っています。しかし、お茶は自分が購入する以外に、不祝儀などのお返しでもらう事が多くあります。そして、その不祝儀のお茶は一般的においしくありません。もらったお茶だから我慢して飲んでいる、という人が多いのではないでしょうか。それが日本茶離れを加速させているように思えます。
|