立春も過ぎ、暦の上では春の訪れを迎えました。立春から数えて八十八日たちますと、新茶シーズンがやって来ます。この時期になりますと、今年の新茶はどうなるのだろうかという、不安と期待を感じるようになって来ます。今年は特に不況の影響で、お茶の価格と消費に不安があります。
また、最近は新茶自体に季節感が無くってきたことも、不安材料です。以前は、新茶というだけでお茶が売れた時代がありました。でも、今では保存技術の向上もあって、一年中おいしいお茶をお届けすることが出来ます。その影響もありまして、新茶というだけでお茶が売れる時代は終わったように感じます。新茶販売には、普段のお茶にない付加価値が無いと売れないと思っています。例えば、今年初めて摘み取られたお茶の生命力を、今年の新茶に感じてもらえたらと思っています。さらに、不況の今の時代、お客様から支持して頂くには、価格にも気を遣わなくてはいけないと思っています。おいしくて、その上お買い得ということが、今年の新茶を造る上でのキーワードだと思っています。
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