3月を過ぎますと、茶産地では新茶へ向けた準備を始めます。茶農家は、茶園の管理を始めますし、販売業者は新茶パンフレットやDMの作成を始めます。当店も、今年の新茶に向けての準備をすでに始めています。毎年の事ですが、美味しい新茶をたくさんの皆様に味わって頂きたいという願いを込めて作業をしています。
また、静岡県や当店のある菊川市は、お茶が地場産業ということで行政としても力を注いでいます。お茶の宣伝活動に対して予算を組んで積極的に取り組んでいます。しかし、お茶の広報活動というのはとても難しいと思っています。現在、食品を取りまく環境は差別化と個性化がキーワードになっています。他にはない独自性のある商品が人気を集める時代になっています。そのような時代に産地名だけで広報活動をしても、他の産地とどう違うのかという事は消費者に伝わらないと思います。やはり、自分のお店のお茶は、他のお店とは違う何かがある、ということを伝えていきませんと、これからの産地間競争には生き残っていけないと思っています。行政の支援も大切ですが、最終的にはいかに自分の造ったお茶に自身を持って、お客様に勧められるかということにかかっていると思います。
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