今年３月に起きた東日本大震災で福島第一原発が事故を起こし、多大な放射性物質が空気中に放出されました。原発から400キロ離れている当店周辺までは飛んでこないと思っていましたが、事故当時は思っていました。でも、静岡県内の一部の茶園から暫定基準値を超すセシウムが検出され、静岡茶全体の信用が落ちました。今まで健康飲料だということで飲まれていたお茶から、セシウムが検出されたということで、マスコミが大騒ぎして、静岡茶全てにダメージを与えてしまいました。それが風評被害となってしまいました。
今回の放射性物質の被害に対して、東京電力は補償をすることになりました。茶業界向けの説明会が先月行われました。それによりますと、放射性物質の検出によって販売出来なくなったお茶に関しては、全額補償をするということです。また、放射性物質の検査費用も補償の対象だそうです。また、風評被害については、売り上げの落ち込み分の補償をするということですが、静岡茶の生産、流通、小売業者の全てに対して、売り上げ減の補償をするとなると莫大な金額になると思います。また、お茶以外にも、風評被害で売り上げを落とした業種がたくさんあります。その全てを補償するとなりますと、東電だけでは賄いきれなくなると思います。そうなりますと税金の投入になって、結局は国民が支払うことになってしまいます。当店は、放射性物質の実質的な被害はありませんでしたが、風評被害で多少なりとも売り上げが落ち込んでいます。補償してくれるというのはありがたいと思いますが、それよりお茶の安全性をアピールして、以前のようにお茶は健康に良いのだということを判ってもらって、皆様にもっとお茶を飲んで頂ける方が、余程嬉しく思います。
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